ベルリン中央学園補習授業校・創立20周年を機に、本校の校章を一新しました。
ベルリンのシンボルの一つである「テレビ塔」と、日本の旗の「日の丸」をモティーフにしたデザインを手掛けてくださったのは、本校生徒の保護者であるプーク・フォルカーさん。彼にそのコンセプトを聞いてみました。
日本語を学ぶという意味で日の丸をモティーフに使用した訳は明確だろう。テレビ塔を選んだのは、ベルリンにあるアイコンの中で最も現代的であり、ブランデンブルグ門や戦勝記念塔、ドイツ国会議事堂より形がシンプルなので、「ベルリン」を識別しやすいから。
また、街のほぼ中心に位置し、最も高い建物であり、灯台を思い起こさせるフォルムをもつテレビ塔は、より高いレベルの日本語教育を目指す本校と、子どもたちを見守り応援する教師と保護者の心を象徴するのにもふさわしい。日本語を子どもたちに教えることで、コミュ二ケーションの輪を広げることを目指す本校と、ある種目的も似ている。
デザイン的観点からも、日の丸と、丸みを帯びたテレビ塔の上部は様相が類似しているなど、ロゴを制作するにあたって様々なニーズを満たしている 。
以上の理由から、ベルリンのシンボルとしてのテレビ塔と、日本国旗の日の丸を、バランスを考慮しながら組み合わせ、完成させた中央学園の新しいロゴ。慣れるまでに少し時間がかかるかもしれない。ロゴの専門家に言わせれば、「誰もが鉛筆でさっと描けるくらい」シンプルで、かつ印象に残るのが理想のロゴだそうだ。この新しいロゴも、その要素を十分に備え、そして一刻も早く会員や学園関係者に定着してくれることを願う。
プーク・フォルカー / Volker Pook
ハンブルグ、ニューヨーク、ベルリンにて、多数のクライアントを相手にコーポレート・アイデンティティーのデザインに関わる。その後ベルリン工科美術大学コミュニケーション・デザイン科にて講師、2008年より教授として勤務する。